劇団シニアグラフィティ『昭和歌謡シアター 東京』
モスクワオリンピックボイコットの陰で泣いた陸上短距離界のエース、渡辺哲也。 ボイコット後、彼は田舎へと戻り、母校佐渡島第一高等学校陸上部顧問として後輩の指導に力を注いでいた。
そこで才能あるスプリンター、ゆみ子を見付ける。
「俺が出来なかったオリンピック出場という夢を彼女に叶えてもらいたい」
哲也の指導は度を超し、彼女をスプリンターとして再起不能の事故へと導いてしまう。
数年後、陸上部の仲間達は夢を求めて東京へと来ていた。彼らは大都会東京を舞台に必死に生きていた。
念願であった東京での陸上部同窓会。しかし、そこには哲也の姿もゆみ子の姿もなかった。
今も昔の事故をひきずりながら生きているゆみ子と哲也。
かつての仲間達は二人のために、ある計画を立てるのだが・・・・。